イーロンマスクが考えるAIを正しく発展させる方法 イーロンマスク自伝レビュー
Twitterの買収後のあれやこれやと、ソニックマニアでの立ち振る舞いで、正直印象最悪だったイーロンマスク。ただ、スティーブジョブズの伝記も素晴らしかったウォルターアイザックソンの伝記だったので迷いつつ購入。結果大当たりだった。
ジョブズの伝記同様膨大なインタビューの積み重ねでイーロンマスクという人物を紐解いていく。
イーロンマスクの人生を追っているだけでインターネットの歴史を最新地点まで追えるような本になっていてとにかく面白い。
それにもう10年前にChatGPTのOpen AIの会社立ち上げていることにも参加しているのに驚く。もう、AI成熟してきてるタイミングなのかもな。
そりゃ今は脳にチップ埋め込もうとするよな。。
そして、AIを正しく発展させるにはたくさんの人がAIを使えるようにする必要がある。だからそのためにはLinuxのようなオープンなAIが必要になるという話はまさにそうだなと思ってしまった。
かなり若い頃からスペースシャトルなどへの機械工学とインターネットを使うサービスのためのプログラミングの知識もベースとして持っていることも分かって良かった。マネーゲームだけの人では無い。
膨大な知識を元に他人が難しいということを疑い抜いて、余人では実現できなかったであろう電気自動車、民間のロケット、衛星でのネット通信など新しいプロダクトを息を吐くように作ってきた人ではあるんだと分かった。
ただ、だからこそ常識みたいなものとはとことん合わないんだろうなとも思った。一緒に働く人がどんどん消耗していくのも繰り返す離婚もさもありなんと思ってしまう。それにこの人をまねた起業家もかなりいるんだなというのが知れたのもよかったかとしれない。
イーロンマスク本人が語るような間違いなくADHDなのだけど、その原因かもしれない過酷な幼年期、少年期とその中でも自分の人生を掴みとってきた人でもある。
まだ上巻でこの情報量。下巻も楽しみ。
出来るだけ遠くから見ていたいと思うけれど、ちょっとイーロンマスクの印象が変わる(それも彼の狙いかもだけど)とにかく面白い本だった。