幸福なテロリズム Hi-standardの16年ぶりのシングル ハイスタ
Hi-standardの16年ぶりのシングル発売されましたね。
むちゃくちゃ嬉しかった!
しかも事前に告知のない 或る日突然舞い降りた
テロ・リリース。
実際に商品が動くCDの販売で事前に商品の販売の情報が一切漏れないということは店舗、スタッフの全面的な協力がなければ成立しないだろう。
しかも誰もが告発者になれるこのSNS全盛の時代に。
現実には、情報は漏れず 加えて
CDの発売の瞬間には愛の溢れたポップがお店の一番でかいポジションを飾ったのだ。
きっとバレないように秘密を大事に抱えながら
どでかいポップを隠れて準備していたんだ。
これはアーティストと店舗の幸せで強い信頼関係をベースにした
共犯関係でなくて何だろう?
あくまでCDというCDショップという実態を伴った現実から
巻き起こった事件がSNSなどインターネットを使って
拡散していくことには何とも言えない快感があった。
音楽は情報じゃない手にとることができる実態なんだ。
CDショップには街にはまだまだ面白いことが起きてるんだって
このアーティストと店舗、街の共犯関係がぶっ壊したのはプロモーションとSNSの使い方だけ。
破裂させたのは音楽の喜びだった。
こんなテロリズムなら大歓迎だ。
収録された4曲の楽曲はハイスタらしいシンプルで力強い
スリーピースのパンクサウンド
転調も派手なボーカルエフェクトもない。
いや、必要ない。
ギター、ベース、ドラムの三つの音が緊張感を持ちながら
組み上げるバンドサウンドがハイスタが帰ってきたことを高らかに宣言する。
一曲目のTouch you
ギターリフで始まりドラムが追いかけていく。
ギターよりソリッドなドラムのリズムとそれを補強するベースの印象が強い
ハイスタの疾走感を緊迫感のあるリズム隊がスケートボードとなり加速させていく。
歌詞はヒーローについて歌う。みんなお前に触れたいんだって。みんな太陽が欲しい
んだと でもそのヒーローは震えているんだ。
間違いなくハイスタ自身についての歌詞だろう。
常に過大評価に苦労してきたインタビューで
語っていたのを思い出した。
ハイスタもバントとして、常に大きな歓声とそれに伴う期待を、受け続けてきたバンドだ。
2011年の大震災をきっかけに再結成したが新曲のレコーディングがここまでなかった。
伝説的な存在となった自分たちが10年以上ぶりに新曲をリリースすることに対する強いプレッシャーとそれに立ち向かう緊張感と、強い意志が伝わってくる。
2曲め 表題曲の Another Starting Line
はハイスタらしいコーラスも気持ちがいいミドルテンポの優しい曲
歌詞も自分たちと同世代に向け語りかけるような自分たちと同じように
いつでもまた始められるだろうと 励ますというより自分たち自身に
語りかけるように歌う。
お前が主役だと歌うNothing to Lose
止まない雨はないと歌う Rain Forever
ここで僕は確信する
Growing upで失敗したらいつでも帰ってこいよ
と言われ いやもう一度やってみるよと言っていた
あいつが帰って来たんだと。
ライナーノーツの最後にはこう書かれていた。
Its been a long time, we are back Hi-standard
おかえりハイスタ!!!!
AIR JAMでもよろしく!!!
写真家の目に映る滅亡と廃墟。その先。 杉本博司 ロスト・ヒューマン 2016-Oct at東京都写真美術館
杉本博司のロストヒューマン展がすさまじかった。
杉本博司は写真家じゃない。
コンセプチュアルアートの作家なんだと
叩きつけられたようだった。
2年の長期休館から復帰する日本を代表する写真美術館である
その総合開館20周年の記念展覧会が
世界中で評価される写真家、美術家杉本博司のロスト・ヒューマン展だ。
杉本博司作品のファンの私は、楽しみにでかけた。
彼の歴史の集大成のような展示を期待して。
ただ、入ってみると
その展覧会の広大のフロアにはほとんど写真が出てこない。
それにまず驚いた。 写真美術館の復帰一回目の展覧会で写真がなんて!
しかも杉本博司の展示なのに!
写真の代わりに
廃墟のような未来のような。映画のセットのような空間が広がる。
作者の言葉を借りればそこは文明の廃墟だ。
その文明の廃墟の中ででいかにして人類が滅んだかを政治家、コンピュータ技師、漁師など様々な立場の登場人物が語る手紙が置かれる。
一枚だけ入り口に置かれる彼の作品
<ガリラヤ海 ゴラン>
彼の作品の特色は大地と海と水平線だけの絵画のような
原始の人々も私たちも同じに見たであろう
変わりのない世界を映したような作品たちだ。
彼の文明の廃墟のインスタレーションを見ていると
この作品たちが世界中から人類は失われてしまい。
ただ、人類のない地球を海と大気を映したんじゃないかという気がしてくる。
そしてこの人類終焉を見届けた人たちの言葉に杉本自身の
現代へのメッセージ 作家としての矜持そして少しのユーモア
がこれでもかと繰り返し込められている。
一節だけ引用する。
”今日、世界は死んだ。もしかすると昨日かもしれない。後記資本主義時代に世界が入るとアートは金融投機商品として。株や国債より高利回りとなり人気が沸騰した。若者達はみなアーティストになりたがり、作品の売れない大量のアーティスト難民が出現した。ある日突然、アンディ・ウォーホールの相場が暴落した。キャンベルスープ缶の絵は本物のスープ缶より安くなってしまった、そして世界金融恐慌が始まった。瞬く間に世界金融市場は崩壊し、世界は滅んでしまった。アートが世界滅亡の引き金を引いた事に私は誇りをもって死ぬ。世界はアートによって始まったのだから、アートが終わらせるのが筋だろう。
”
現代のアートの状況の批判危機意識、美術家の矜持、ユーモアが絶妙なバランスで配置されていて気持ちがいい。
今回の展示は3階(入口)、2階にわたって展開されるが
2階ではかれの作品 劇場の発展系ともいえる
廃墟になった劇場にスクリーンを張り直し撮影した
ロストヒューマンの展示の意味合いを受け継いだ新作
<廃墟劇場>
が展示される。
ここにも彼の短いメッセージが加えられ そこにある写真と
言葉が私たちの中で私たちだけの映画を映すよう促す。
そして最後には33間堂の仏像を10年以上にわたり撮影し作品にした
<仏の海>が広がる。
杉本博司は68歳の高齢といっていい作家である。
だから、回顧展のようなものを期待した私は本当に愚かだった。
彼は今も新しい作品を表現形態の幅をも拡げながら世に問い続ける
現役のコンセプチュアルアーティストであり写真家だと
世に示す素晴らしい展覧会だった。
世界は滅んでも彼の創作意欲はその滅んだ世界さえ飲み込んで
拡がって行くんだ。
THE TOKYO ART BOOK FAIR とロバートフランクのTHE AMERICANS
写真集やZINEなど出版社の個人のアートブックフェア
TOKYO ART BOOK FAIR に行ってきました。
それも
私が一番好きな写真集
ロバートフランクのTHE AMERICANS
の講演があったから。
その
大森克己さん、町口覚さん、河内タカさんによる
ロバートフランクのTHE AMERICANS の講演
最高だった。
THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016 | トークイベント「ロバート・フランクの『アメリカ人たち』に関しての考察」
この THE AMERICANS 1枚 1枚の写真は
捉えどころのない アメリカの人々、風景を写した
写真集なのだけれど 一冊を通して写真集としてみると
なんとも言えない胸を打つ写真集なのだ。
アメリカと言うのはこういう様々な人種と
風景の総体なんだということがすっと胸に落ちるそんな写真集。
そして見るたびにきになる写真が変わるなんども手に取ってしまう
一冊。
その写真集について
時代背景、
作られた経緯。
プロの写真家から見た魅力が語られた講演は本当に私にとっての宝物になった。
勝手に何年もかけて撮りためた写真集だと思っていたのだけれど
実際はロバートフランクが、1年半かけてアメリカ中を旅して撮った写真集だった。
そしてそれと同じ期間をかけて28,000枚以上の中から選んだ90枚弱の写真集。
この写真集がいくつもの出版社から8版を数えるまでに何度も出版されていること
その度にロバートフランンクが少しずつ更新していることもこの講演で初めて知った。
その講演の中で大森さんがおっしゃっていた
真摯な写真家は 現代のTHE AMERICANS
について考えているという言葉が心に残る。
自分に出来る THE AMERICANS
実は一回作ってみた自分なりの THE AMERICANS
まだまだ、深めたい その方法もわかってきた。
チャレンジしよう。
- 作者: Jack Kerouac,Robert Frank
- 出版社/メーカー: Steidl
- 発売日: 2008/05
- メディア: ハードカバー
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スティーブジョブスがAirpodsについていいそうなことについて
One more thing
私は問いたい。
あなた方は有線か無線かの選択をしているのではない。
手錠に繋がれて生きるか、自由に生きるか。その選択を迫られているのだということを。
人が産まれながら持っているはずの自由をくだらないケーブルに奪われながら生きるのか。
その鎖を引きちぎって自由にいきるのか
その選択の話をしたい。
http://www.apple.com/jp/airpods/
#妄想の中の先代社長
iPone7 Airpods
なぜあんなにiPhone7とAirpodsはカッコいいのか。
発表されましたね iPhone
7とそれにベストフィットなワイヤレスイヤフォンAirpods
http://www.apple.com/jp/airpods/
紳士淑女にこんなこと言うのは気がひけるのですが
無茶苦茶カッコいいと思うのですよ。 おれは!
Airpodsで音楽を聴い聞いてsiriで、予定確認してなんならApple Watchで、Suica使ってハンズフリーで改札通るのが。
ヤバい。想像しただけでテンション上がる。
未来を生きられる。
でも、同時にそれが、例えば女性から見てカッコいいのか。社会的にスマートなのかと考えるとどうもきっと違うんだろなとも思うのですよ。
なにしてるんだろ 誰もいないのに喋ってるな。
なんで支払いのときに手首レジに押し付けてるんだろみたいな。
みたいに理解されないと思うんですよ。
フランクミューラーの時計とボッテガのサイフの
方が世の中的にはやっぱかっこいいと思うんです。
でも。おれはやっぱりApple Watchと
Airpodsにカッこいい認定一票はいれたい。
そして、そのかっこよさは
オモチャのかっこよさだと思うんです。
ミニ四駆とかプラモデルとかと同じ
現実には、役に立たないけど
それを持ってると夢を叶えるられる宝物
という意味で。
誰か関係者がぶろくでソニーは結局大人のためにオモチャを作っていた。家電屋ではなかった。
みたいなことを言っていたのだけど。
今こApple にも似たものを感じるんです。
だからこそおれは全力で、支持したい。
そう思うわけであります。